ポスター製造スタッフ【成井の目】ローストビーフ
おはようございます。
ある時はポスターカットマン、ある時はミスター・タペ
そしてある時は厳しいBチェッカー 製造・成井です。
毎年クリスマスになると妻の実家へ行き、ローストビーフを食べて皆でお祝いします。
毎年恒例のことなので、僕は、妻とお母さんが、オーブンに入れる前に
生のビーフの塊の両端をカットして捨てているのを見ていました。
結婚して初めてのクリスマスには、
オーブンに入れる前に生の肉の両端をカットして捨てることに注意を払いませんでした。
2年目も無頓着でした。
3年目、ようやく僕は質問しました。
「なぜ妻もお母さんも、オーブンに入れる前に肉の両端を切って捨ててしまうのですか?」
すると、お母さんは言いました。
「私のお母さんから教えてもらったのよ」と。
たまたまその年は妻のおばあさんもいて、僕は尋ねました。
「なぜおばあさんは、妻とお母さんに、
オーブンに入れる前に肉の両端を切ることを教えたのですか?」
おばあさんは言いました。
「あら。昔、ヨーロッパからアメリカに移民してきたとき、
アパートにはとても小さなオーブンしかなくて、
肉屋からいちばん小さいローストビーフを買ってきても
うちのオーブンには入りきらなかったの。
それで生のうちに両端を切ってオーブンに入れるようにしただけよ」
ようやく僕は、『この親子はローストビーフを意味もなくカットしていた』
ということがわかったのです。
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人のやっていることを意味もなく真似る。
次の人もそれをやる。
彼女たちも、あばあさんがやっていたことを理由も知らず真似をしただけなのです。
「みんながしている」という理由だけで、
あまり考えずに行っている事って意外とあるかもしれません。
何かを真似ることは悪いことではないとは思います。
しかし、何も考えずにそっくりそのまま真似るというのは危険ですね。
「コンテンツ」と「コンテキスト」の違いです。
コンテンツは内容そのもの、
コンテキストはその背景の情報であったり、背景の状況です。
「なぜそうするに至ったのか?」を知っているのか、
知らずに真似をするのかでは、大切な事を見失っているということですね。
クリスマスが近づくと思いだす昔のセミナーからの抜粋でした。
今日も毛が無く、否、怪我無く!