2020.04.04社員ブログ

連続するか分からない小説「はまぐり」第三話

【第三話】

私達は、三重県桑名市の中央町というエリアに住むことにした。

あのタクシーの運転手さんからは、

「そりゃあいい場所だよ~アピタに近いし」と太鼓判をもらったほどだ。

アピタっていうのは、東京でいうところのアリオみたいな大型スーパーで、
(アリオが分からない人はWebで検索して頂きたい。いや、それよりもアピタを検索して頂きたい。)
火曜日は火曜市というものが開催され、より賑やかになる。

さて、私達は先ほど受け取った鍵を手に、いや、鍵といってもカードキーなのだが、
新居のドアを開け・・・れない。なぜ。

ビジネスホテルのカードキーのようにやればいいんだろう、と
知ったかぶってやったのがいけなかったのか。

何度か試して、なんでか分からないまま、やっと入る事が出来た。

当たり前だが、家具も何もないまっさらな部屋。
新築ですよ~といわんばかりの独特の香りが、私達を迎え入れてくれた。

ふう~と一息つきたいところだが、
私達にはやるべきことがある。

そう、寝床の確保だ。

つづく・・・

 

これは、印刷会社で働いている東京生まれ東京育ちの夫婦が、
とあるプロジェクトをきっかけに、
三重県桑名市で奮闘する、多分ハートフルなお話です。