【今月の1冊】結婚の奴
【今月の1冊】結婚の奴 能町みね子
「結婚」について、どう思うか。
その言葉に対する反応の違いで、
ぐんぐん読める人と、読めない人とで分かれるだろうなあ。
というのが、このブログを書く前に思った事でした。
万人に進めたいか、というと、大きく頷けないのだけど、
ただ、わけ隔てなく、読んでみてほしいとは思うのです。
私達は、
一般的な、社会の常識として、歴史として、
積み重ねられてきたものに対して、
こういうものだから、そういうものでしょ、
などと、あらゆる呪いのような言葉を
かけられてきた側であるし、かけてきた側なのだな、
と彼女の赤裸々な言葉で頭を殴られた感覚になりました。
これ以上書くと、私自身の事や考え方もおおっぴろげに披露しかねないので、
会社のブログだし(今更)
ということで、
おわり!!!!!!
には出来ないので、
今回は私がこの本を通して、
紙の本っていいな
本を読むっていいな
と改めて思ったことについて書きたいと思います。
まず、紙の本っていいなと思った要素の一つ、
装丁を楽しめる
今回購入した「結婚の奴」も、
表紙を触るとざらっとしていて、
このざらっと、は 何に例えたらいいんだろう?
まるで指紋みたいなざらつきで、
ずっと触っていたくなるほどクセになる表紙なんです。
さらに見返しといわれる部分は
つるんとした素材にもかかわらず、すべすべしていて触り心地がよく、
どぎつく見えない赤色が不思議で、魅力的で、
ここまで計算してデザインを依頼されたのか分からないけれど、
まるでカバーが皮膚で、見返しが皮膚の内側のように思えて、
私は著者の体や思考の中に入っていく感覚になったのです。
もうこの時点で、買ってよかったな。と思ったわけです。
つぎに、本を読むっていいな、と改めて思った事として、
言葉を知る事ができる
彼女の紡ぐ言葉の中で、
私が知らない言葉がふいに出てくるんですね。
おっ何て読むんだ?とか、これってどういう意味?
みたいな箇所がいくつかあって、
本の内容自体も頭の中に栄養として吸収できますが、
言葉の勉強もできるので、二度おいしい。
私が、ヨメナイ!または、ドウイウイミダ?または、ソウヨムンダ!と、
一時停止してしまった言葉とその意味をいくつか抜粋します。
(ほとんど知っているぜ!というキミ、私からは何も言うことはないよ!)
・漸減(ぜんげん)・・・しだいに減ること。
・外連味(けれんみ)・・・はったりを利かせたりごまかしたりするようなところ。
・呪詛(じゅそ)・・・・神仏や悪霊などに祈願して相手に災いが及ぶようにすること。
のろうこと。
・三和土(たたき)・・・叩き土に石灰や水をまぜて練ったものを塗り、たたき固めて
仕上げた土間。のちにはコンクリートで固めた土間。
・ルサンチマン・・・・強者に対する弱者の憎悪や復讐衝動などの感情が
内政的に屈折している状態。ニーチェやシェーラーによって用いられた語。
怨恨(えんこん)。遺恨。
244ページあるうちの92ページでこれだけ知らない言葉が出てきました。
こういった機会に知らなかった言葉と出会って、
自分の言葉として自然に使えるようになれたらかっこいいですよねえ。
(ほとんど、どんよりとした言葉ですが・・・)
(ほんと、この本についてはここぞとばかりに書いて書いて書きまくりたいし、
でも書きたいんだけど、言葉にまとめられないし・・・でもおすすめしたいしという状態で・・・)
(ほんとすんまっせん)
この他にも、まだ読めずに調べられていない単語や言い回しもあるので、
この本をキッカケとして、国語辞典を買い直そうかな・・・と私は思ったのでした。
私とは・・・ポスター印刷のプリオ 製造チームと動画にも出ているヒキバでございました。