2024.02.28社員ブログ

【今月の1冊】とりあえずお湯わかせ/柚月麻子

こんにちはポスター印刷のプリオ製造チームの西です。

今月の私の一冊は「とりあえずお湯わかせ/柚月麻子」です。

とりあえずお湯わかせ

小説家の柚木麻子さんが2018年から4年間連載していたエッセイ。

読み進めるうちにコロナが流行る前と後の暮らしの変化を改めて感じさせられます。
連載初期の2018年に挑戦した「オープンハウスシステム」(自分の家に友人を招き、その日は自由に出入りできるシステム。家主は場所の提供をするのみで、来客が食べ物などを持ち寄る。)が、2020年以降はできなくなったり。
エッセイに出てくる友人知人と連絡を取らなくなっていたり。
それでも毎日たくさんの工夫をして子どもや自分を楽しませている著者の努力がたくさん書かれていました。

各話に後日談が書かれているのも良いところで、著者が当時の自分が頑張ってたな、輝かしい日々だったなと振り返っているのが印象的でした。
反対に、あまり好ましくない現状をこの時の自分に伝えてあげたい。というようなコメントもあり、日々良くしようと励んでいてもどうにもならないことも中にはあるもんなと感じました。

全体を通して面白い話が多いですが、後半は政治や社会に怒っていることも多く、楽しいだけじゃない生活がなんともリアルです。

私は学生時代の冷凍ミカン売りの話がお気に入りです。
読んでいて、笑えて励まされるエッセイでした。

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