2019.05.27社員ブログ

ポスター製造スタッフ【成井の目】ちょっとだけ組織論

おはようございます。
製造・成井です。

マークとポールは、世間でも評判の高い医療系ヘルスケア会社の共同CEOである。
以下は、彼らがニューヨークの由緒ある投資会社の経営陣とミーティングを開いたときの話だ。

マークとポールの会社は、過去5年間の売上高、および営業利益の年平均成長率が
それぞれ32%と30%という成績をあげていたため、
投資家と話をすることになんのプレッシャーも感じていなかった。

「御社がこれまでに業績を立て直した医療施設は50社を越えるそうですね?」と
投資会社の執行役員が尋ねてきた。

マークとポールはともにうなずいた。

「いったいどのような方法で?」

2人は顔を見合わせ、互いに相手が答えるのを待っていた。

「すべては、ふさわしいリーダーを見つけだし、いかに育てるかにかかっています」と
ようやくマークが答えを返した。

「では、あなた方がリーダーに求める最も重要な資質とは何ですか?」

「謙虚さです」
今度はポールが答えた。

「謙虚さを持っているか否かが、業績を上向きにできる人間とできない人間とを分けるのです。
 成功を収めるリーダーになれるのは、自分の利を超えて、部下や従業員の本当の能力や
 手腕を見抜けるだけの謙虚さをもった人です。
 彼らは決して自分がすべての答えを知っているかのような態度をとりません。
 むしろ、直面する問題に対し、従業員たち自らが“答えを見つけなければ”と思うような環境づくりをするのです」

さらに、彼らの話はこう続く。

「リーダーの陥りがちな失敗は、
『これが、私のビジョンだ。さあ、私のビジョンを実現してくれたまえ』などと言ってしまうこと。
 こうした考え方にこそ間違いがあるのです。
 確かにリーダーはミッションを与え、今できることを指示することも必要ですが、
 謙虚で優秀なリーダーは指示するだけでなく、部下自身にもやるべきことが分かるように導くのです。
 状況を正確に理解できれば、部下たちはそれぞれが主体性と自発性を発揮するようになります。
 すると、自分で仕事を作るようにもなります。

 それぞれが現状にふさわしいと考えたことを実行に移せば、リーダーの指示を単に実行するよりも、
 状況に応じて刻一刻と変化するニーズに、即座に対応できるような柔軟なチームができあがります。
 こうしたスピード感や対応力といったものは、部下を強制的に管理し、 まとめようとしたところで、
 生まれてくるものではないのです」

「管理しない会社がうまくいくワケ」アービンジャー・インスティチュート著
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20世紀は、「正解は一つ」という価値観で、
その解き方と答えを教え込む時代だったので、管理するやり方で通用しました。
しかし、今の時代は正解が一つではない多様性の価値観で、1教えて1覚えるやり方では通用しなくなっています。

主体的・自発的に行動し、コンテキスト(背景状況)を考え、それぞれの答えを導く時代です。
情報が溢れていて、時代背景の変化が激しいので、その瞬間ごとの判断が問われます。
その時に、管理されて育った人は応用力が低いので対応が難しいのでしょう。

そして、今の時代の優れたリーダーとは、トップダウンで人を動かす管理型のリーダーではなく、
部下の力を引き出し、自発的に動けるように導けるメンター型のリーダーということですね。
むしろ「リーダー」という言葉すら相応しくないのかもしれません・・・。

今日も毛が無く、否、怪我無く!