ポスター製造スタッフ【成井の目】根はいつ伸びる?
おはようございます。
製造・成井です。
イエローハット創業者・鍵山 秀三郎氏の著書から・・・・です。
今の日本では、目に見える数値や目先の利益ばかりがもてはやされ、
本当に大切なものが見過ごされているのではないかと思うことがあります。
最近の駅や空港では、一歩でも近道をしようと思うのか、
人を押し分け、平気でぶつかっていく人が多くなりました。
自分の体や荷物が人に触れないようにする、たったの二、三歩を惜しむことが、
果たしてどれほどの損になるのでしょうか。
目に見えないマイナスに気づかない人が増えているのは、恐ろしいことです。
青森県弘前で、完全無農薬・無肥料の「奇跡のリンゴ」の栽培に成功された、
木村秋則さんという方がいらっしゃいます。
木村さんのリンゴ畑を尋ねた時、「どうぞ木から取って、洗わずにそのまま食べてください」
と勧められ、口にしたリンゴの味は忘れられません。
畑の土を手に取ってみると、本当に山の中と同じ匂いがしました。
長い年月をかけながら落ち葉が積み上がってできる、腐葉土のような匂いです。
木村さんは目に見える木の上の枝や葉よりも、
木の下にあって見えない土を良くして、根を育てることに着目し、成功されたのです。
経済のように目に見えるものも、確かに大切です。
しかし、経済さえ強ければ国はよくなるかと言えば、そんなことはありません。
目に見えない国民性が低ければ、いくら経済が強くても国は衰退することを歴史が証明しています。
「凛とした日本人の生き方」 鍵山 秀三郎 著
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目には見えない「根っこ」を大事にしていきたいですね。
ところで、「根っこ」は一体いつ伸びるのか、ご存知でしょうか?
ちょっと前の本に答えがありましたので、またまた書き出します。
植物にとって、根っこは水や養分を吸収したり、体を支えるための大切な器官である。
根っこがなければ、植物はたちまち干上がってしまうし、
根っこが十分に張っていないと、茎が簡単に倒れてしまう。
同様に、人間にとっても「根っこ」は大切なものだ。
「根気」や「根性」「根本」など、「根」という言葉が人の本質を表すことからもそれがわかる。
それでは、その根はいつ伸びるのだろうか。
水栽培されているヒヤシンスなどを見ると、短い根が出ているだけで、
根っこはあまり伸びていないし、細かい根はほとんど生えていない。
水が十分にある条件では、必要以上に根を伸ばす必要がないのだ。
逆に、水が無いところでは、植物の根は水を求めてグッと深く伸びる。
そして、四方八方に張りめぐらされた根が、大地をしっかりとつかむのである。
根が成長するのは、条件に恵まれたときではない。
苦しいときにこそ、根が伸びるのだ。
恵まれたときは、茎を伸ばしたり葉を茂らせるのに忙しくて、根は伸びている暇がない。
干されたときこそが成長のチャンスである。
土の下に伸びた根っこは、目に見えないがその植物の実力そのものである。
毎日、水を与えている庭の草花が夏の日照りで萎れているのに、
誰も水をやらない道ばたの雑草は青々と茂っている。
日照りにあったときに、その植物の真の強さがわかる。
雑草に水をやる人はいない。
けっして恵まれた条件に生えているとはいえない。
だからこそ、毎日、水を与えられている草花とは根の張り方が違うのである。
「雑草に学ぶ『ルデラル』な生き方」稲垣 栄洋 著
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目に見えない「根っこ」を育てるのは、恵まれた環境ではありません。
苦しいとき、大変なとき、もがいているとき、落ち込んでいるとき、悲しいとき・・・・なんですね。
もし今が苦しいのであれば、それは「根っこ」が伸びている証拠。
この先の人生で、きっと丈夫な幹や葉や実を作ってくれるはずです。
今日も毛が無く、否、怪我無く!